毎日、時間をかけて丁寧にケアしているのに、肌がカサカサに乾燥し、
ハリがなくなり表情はくすんでどんよりとし、
できはじめは薄茶色だったシミが次第に濃くなってくる・・・などと、
肌のお悩みは４０歳を過ぎた頃からどんどん増えてきます。
こうした肌トラブルは、見た目年齢を高くして老けた印象を与えるので
「いつまでも若々しい美肌を保ちたい・・・」
と願う女性にとっては大問題となります。
そんな肌トラブルの中でも、最もありふれた悩みといえば、
乾燥肌ではないでしょうか。
ですが、その乾燥肌は、
ハリ、くすみ、シミなどのトラブルと深い関係にあります。
肌の表面に位置する表皮は、下から基底層、有棘層、顆粒層、角質層の４つの層に
分かれていますが、その中の角質層に、水分が約２０％維持できていれば
健康的な肌で、それ以下になると乾燥肌ということになります。
この角質層は、角質細胞というすでに死んだ細胞が
何層かに積み重なってできており、そこにバリヤ機能を形成して、
水分の蒸発を防いで乾燥から肌を守っています。
ここで重要なカギとなるのは、
細胞同士をつなぎ留めているセラミドなどの細胞間脂質です。
細胞間脂質の主成分となるセラミドは、水分をサンドイッチ状にはさみ込んで
しっかりキープするという性質があり、
この働きによって肌内部の水分が保たれ、乾燥するのを防いでいます。
しかし、このセラミドは、年齢を重ねるとともに徐々に減少し、
また、間違ったスキンケアによって失われてしまうこともあります。
すると、バリヤ機能が低下して水分を保つことができなくなり、
肌は乾燥へと向かっていきます。
さらに、乾燥した肌の表面は、ターンオーバーも滞るようになるので
角質肥厚を起こしてゴワゴワになり、くすんだ状態になります。
そして、バリヤ機能には水分保持と、
もう一つ、紫外線などの外部からの刺激や異物が肌内部に侵入しないように
ブロックするという働きがあります。
ですが、この働きもセラミドの不足から低下して、
紫外線が肌内部に侵入しやすくなります。
例えば、紫外線が表皮の下にある真皮まで到達すると、
肌の弾力性を保っているコラーゲンを劣化させて、肌のハリが失われてしまいます。
さらに、紫外線から肌を守ろうとして
シミのもとになるメラニン色素が過剰に作られます。
通常は、メラニン色素が作られても、ターンオーバーとともに排泄されるのですが、
メラニン色素が過剰に作られ続けると、排泄し切れずに
シミとして残ってしまいます。
このように、セラミド不足から乾燥肌に向かうと、
ハリ、くすみ、シミなどのトラブルまで
つながるようになってしまうというわけです。
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