「いつまでも健康で美しくいたい・・・」と誰もが願うでしょうが、
人として生きている以上、必ず体は老いてきます。
だいたい50歳を過ぎたくらいから
肌荒れ、白髪、薄毛、脱毛などの表面的な老化現象が目立つようになり、
さらに、動悸、息切れ、関節痛といった病気の前兆や体力の衰えもあらわれてきます。

こうした老化現象の主な原因は基礎代謝の低下です。
「若い頃の食事量と変わらないのに50歳を過ぎて体重が増えてきた・・・」
という人も多いかと思いますが、これも基礎代謝の低下が原因です。
基礎代謝とは、食事からの栄養素を消化、吸収したり、心臓や内臓を動かしたり、
体温を保つために熱を作ったりして、
生命を維持するために最低限必要なエネルギー代謝のことで、
1日あたりの総消費エネルギー量の約60~70%を占めています。
しかし、40~50歳代くらいから加齢の影響で徐々に低下してしまいます。
すると、1日あたりの総消費エネルギー量も低下するので、
若い頃と同じ食事量では食べ過ぎになるので太ってしまうというわけです。
また、消費能力や熱の産生の衰え、血流の悪化などから
酸素や栄養素が体に活かされなくなり、老化現象が一気に加速することになります。
こうした老化現象を少しでも遅らせる効果的なアンチエイジングは
運動、睡眠、正しい食習慣です。

その中でも筋力トレーニングの運動は、
基礎代謝量を高めて成長ホルモンを分泌し、
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は
余分な体脂肪を燃焼するという効果があります。
そして、体を老化させる物質の一つにAGEがあります。
人の体は、ほとんどがタンパク質でできていますが、
そこに、食事から摂取した糖分とタンパク質が結合すると
AGE(糖化最終生成物)という老化促進物質が生み出されます。
このAGEは、糖分を多く含む炭水化物の食品や甘いものを過剰に摂取して
血糖値が上昇した状態で作られます。
なので、食後30分~1時間以内に運動を始めることで、
血液中の糖分を消費できてAGEの生産を防ぐことができます。
このように、筋力トレーニングや有酸素運動はアンチエイジングに効果的ですが、
過度の運動は逆効果になるので注意が必要です。
人が生きていくうえで絶対に欠かせないのが空気中の酸素ですが、
酸素を体内に取り込んで代謝される過程で活性酸素が発生します。
この活性酸素は、体内の細胞をサビつかせて、
シミ、シワ、たるみなどの肌老化を促進し、動脈硬化、高血圧、糖尿病、がんなど、
さまざまな病気をも引き起こす原因になります。
そして、活性酸素を過剰に発生させる原因のひとつに過度な運動が挙げられます。
ちなみに、運動中、疲労を感じ始めたタイミングから
活性酸素が溜まり始めているといわれています。
アンチエイジングのために、適度な運動と睡眠、正しい食習慣は必要ですが、
過度な運動には注意して下さい。
