美肌に欠かせない条件の一つは、潤いです。
肌の潤いは、見た目年齢を決めたり、
若々しい印象を与えたりするのに欠かせない要素というわけです。
ですが、実際、肌の潤いが失われ、
乾燥肌のお悩みを抱えている女性が少なくありません。
そんな肌の潤いは、肌内部で働くバリヤ機能が水分の蒸発を防いで
肌の潤いを守っています。
肌は、単純な1枚の膜のように見えますが、
上から表皮、真皮、皮下組織の3層から構成されており、
肌の表面に位置する表皮は、
約0.2mmのラップ程度のとても薄い膜でできて、
表皮と真皮を合わせても、約2mmという薄い膜です。
その表皮の中は、
一番上側から角質層、顆粒層、有棘層、基底層の4層構造になっており、
その中の肌の表面に位置する角質層の内部でバリヤ機能が働いています。
この角質層は、わずか0.02mmほどの厚さの薄い膜ですが、
そこには、角質細胞がレンガ状に約20層ほど積み重なり、
その隙間をセラミドを主成分とする角質細胞間脂質がぴったりと埋めつくして
角質細胞同士を接着して強固な壁を作っています。
これがバリヤ機能で、
肌内部から湧き出てくる水分を角質の中で蓄えて、肌の潤いを保っています。
健康的な肌は、
バリヤ機能の働きによって約20~30%の水分量が維持されていますが、
これが20%以下になると乾燥肌ということになります。
そして、バリヤ機能のもう一つの大きな働きは、
外部からの水や異物、紫外線などの刺激が肌内部に入り込まないように
ブロックしていることです。
このブロックのおかげで、
お風呂に入ってもお湯が肌の中に入り込まないし、
海に入っても海水が入り込むということはありません。
このように美肌を保つ働きをするバリヤ機能は、
肌の新陳代謝であるターンオーバーが正常に繰り返されているうえで、
セラミドなどの角質細胞間脂質が十分に保たれているかが重要になります。
しかし、セラミドは、年齢を重ねるとともに老化の影響で減少し、
また、間違ったスキンケアなどでも減少してしまいます。
すると、角質の中の水分が蒸発して乾燥肌になり、
外部からの刺激も受けやすくなって敏感肌になります。
乾燥肌、敏感肌を防いで、美肌を保つスキンケアは、
保湿がメインとなります。
よく洗顔後に化粧水を惜しみなくパシャパシャとたっぷりつけて、
保湿した気になっている方がいらっしゃいますが、
化粧水の水分は直ぐに蒸発してしまうので保湿にはなりません。
また、化粧水が蒸発しないようにクリームや乳液をつけて
フタをするという手法がありますが、
これも間違いで保湿にはなりません。
保湿の決め手は、
不足しがちな保湿成分のセラミドをしっかりと補ってやるということです。
セラミドの他には、
コラーゲンやヒアルロン酸なども保湿成分として有効です。
これらの成分が含まれている美容液を使ってのスキンケアが
本当の保湿になります。