健康的で黒々イキイキとした美髪を維持するために、
毎日のヘアケアに多くの時間とお金を費やすという女性はたくさんいらっしゃいます。
また、薄毛や抜け毛、白髪などのトラブルを抱えている人は、
シャンプー剤や育毛剤選びでも人一倍気をつかい、大変な苦労していると思います。
こうしたヘアケアを毎日コツコツと実践していくことはとても大切ですが、
まずは、健康的な体づくりを考えて、
普段の生活習慣や食生活などを見直してみることも必要です。
そもそも健康的で黒々イキイキとした美髪は、健康的な体があってこそ育つもので、
髪は健康状態のバロメータともいわれています。
なので、質の良い睡眠、栄養バランスの良い食事、適度な運動、体重管理などを
意識した健康的な体をつくる日常生活と食生活が重要になります。
そんな中で、体に良くないとして一番に挙げられるのは“タバコ”で、
次に、飲み過ぎると害になる“お酒”ではないでしょうか。
タバコは体に悪いということはもはや常識とされていますが、
お酒の飲み過ぎも体を悪くし、髪にも悪影響を及ぼします。
タバコを吸うと、肺に煙が入り込むわけですが、この煙には、
なんと200~300種類もの有害物質が含まれているといわれています。
これらの有害物質は、肺から血管に入り、血液とともに全身をめぐるので、
さまざまなところに害を及ぼし、もちろん頭皮にも悪影響となります。
その中でも“ニコチン”という有害物質は、
毛細血管を収縮させるという性質があります。
すると、喫煙によって頭皮の毛細血管の血流が悪化し、
髪の毛の成長に必要な栄養素や酸素が十分に行き渡らなくなって、
健康的な髪が育たなくなってしまい、
薄毛や抜け毛などのトラブルも発生するようになります。
さらに、喫煙から活性酸素が多量に作られ、髪の老化を加速し、
白髪の発生にもつながります。
一方、お酒についても飲み過ぎないように注意が必要です。
タバコは「百害あって一利なし」といわれますが、お酒は適度な量を守れば、
逆に血行をよくし、ストレス解消に役立つなど「百薬の長」といわれ、
いくつかのメリットがあります。
しかし、毎日、多量のお酒を飲み続けると、肝臓に負担がかかり、
髪の毛の主成分となるケラチンをつくるアミノ酸と
髪の毛の再生に必要な亜鉛が不足し、
さらに、ビタミンB2も不足するようになって過剰な皮脂分泌につながり、
頭皮環境を悪化させてしまいます。
また、血行も悪くなり、毛根の奥にある毛母細胞まで、
髪に必要な栄養素や酸素が行き渡らなくなり、薄毛や抜け毛を招くことになります。
ちなみに、アルコール依存症の人の中には、薄毛がとても多いようです。
このように、タバコとお酒の飲み過ぎは、美髪の大敵となります。
しかし、毎日、何本もタバコを吸って、お酒も多量に飲むという人にとって、
美髪のためとはいえ、急にやめるのはそう簡単なことではないと思います。
逆に我慢することでストレスが溜まって、
体調が悪化して髪の毛にも悪影響を招くことになるかもしれません。
あせらず、ゆっくりと一歩ずつ、タバコとお酒を控えることを考えていきましょう。
その他、ヘアカラーやパーマにも注意が必要です。
女性なら誰もが美髪を維持したうえで、ヘアカラーで髪の色を変えたり、
パーマで髪型を変えるなど、お洒落を楽しみたいという気持ちがあると思います。
しかし、ヘアカラーやパーマは髪や頭皮に相当な負担をかけます。
ですが、こうした女性のお洒落は、女性自身の自己表現であり、
社会生活の中では精神的にプラスになる行為です。
逆に、美髪のためとはいえ、お洒落を我慢するとストレスが溜まり、
頭皮環境に悪影響を与えてしまうかもしれません。
ヘアカラーやパーマは、髪や頭皮に与える負担を考えながら、
頻度をコントロールしながら楽しむようにしましょう。