美を求める女性なら誰でも「いつまでも美しく見られたい・・・」
という思いがあるでしょうが、
年齢を重ねて30歳を過ぎる頃になると徐々にシミやシワが気になり、
40歳代でかなり目立ち始めるという肌老化があらわれてきます。
この肌老化を少しでも食い止めるための対策がアンチエイジングです。
そして、このアンチエイジングの恐れるべき最大の敵は紫外線で、
肌老化の65%は紫外線が影響しているとされ、これを光老化と呼んでいます。
そんな恐ろしい紫外線は、太陽光線の一部で、
英語で「Ultraviolet」というため、よく「UV」と表記され、
UV-A波、UV-B波、UV-C波の3つに分けられます。
この3波の中で、肌老化を進めるだけでなく人の体に悪影響を与えて、
一般的に紫外線やUVといわれているのは、UVーA波とUV-B波のことで、
UV-C波のほとんどは、オゾン層で吸収され地球上には届きません。
☆ A波は、1年を通して降り注ぎ紫外線全体の約95%を占め、
雲や窓ガラスを透過します。
浴びた後は、すぐ肌を黒くし、真皮に達してコラーゲンやエラスチンを破壊して
シワやたるみを引き起こし、皮膚ガンの原因にもなるという生活習慣の中で
肌に最も大きく影響を与える紫外線です。
☆ B波は、4月から9月がピークとなり、紫外線全体の約5%を占め、
雲や窓ガラスではある程度遮断されます。
しかし、強いエネルギーを持ち、浴びた後は、炎症を伴う日焼けを起こし、
シミを発生させ、皮膚ガンの原因にもなります。
☆ C波は、もし浴びてしまうとすぐにヤケドを起こしてしまうような最も強い
エネルギーを持っていますが、ほとんどオゾン層で吸収されるため
地上には届かないといわれています。
ただし、近年、環境破壊によってオゾン層が破壊されてしまい、
C波が地上に降り注ぐようになると、大変な問題になります。
本来、健康的な肌は、紫外線を浴びると表皮の基底層にあるメラノサイトで、
肌を守るためにメラニン色素がつくられます。
その後、ターンオーバーで排泄されますが、バリヤ機能が低下した乾燥肌の状態では、
紫外線が真皮まで入り込み、これを繰り返すことによって、
コラーゲンが劣化してシワを引き起こすことになります。
また、メラノサイトの過剰な活動が収まらず、メラニン色素が多く作られることで、
排泄し切れない分がシミとして残ってしまいます。
しかし、紫外線の影響は、こうしたメラニン色素の増加で
シミができるというだけでなく、肌細胞のDNAにもダメージを与えて傷つけ、
これが蓄積することで肌構造自体が変化してシミをつくり出すようにもなります。
よく乾燥肌、敏感肌の女性が「美白が効かない・・・」といわれますが、
その原因は、紫外線が肌内部に浸入しやすくなっているということです。
バリヤ機能が低下して、紫外線が浸透しやすくなっている乾燥肌、敏感肌は、
過剰にメラニン色素が作られて、
美白化粧品では対応しきれなくなっているというわけです。
さらに、紫外線は、体をサビつかせる活性酸素を多量に発生させてしまい、
肌老化だけでなく、薄毛、抜け毛を促進したり、体の健康状態まで悪影響を及ぼし、
ガン細胞の発生にもかかわっているといわれています。
しかし、このように恐ろしい最大の敵といっても、紫外線は目に見えないものなので、
なかなか紫外線の強さや恐怖を実感できないものです。
最も紫外線が強くなる時期は、1年間の中で4月から9月くらいの期間ですが、
冬の時期や曇りの日でも常に降り注いでいますので、1年中の対策が必要で、
紫外線の恐怖をしっかり頭に叩き込んでおかなければなりません。
また、ある日、顔にできたシミを見つけて
「しっかり、紫外線対策してきたのに・・・」と思われるかもしれませんが、
紫外線の影響は直ぐにあらわれるものではありません。
若い頃からずっと浴びたきた紫外線の蓄積が、
ある限界量に達すると溢れ出すようにして突然、シミとしてあらわれるのです。
若い頃に、海水浴やテニス、ゴルフなど、アウトドアのスポーツを楽しんで
真っ黒に日焼けしてきた方は、既に、かなりの量を蓄積しているので要注意です。
外出するときは、日焼け止め化粧品は当たり前ですが、
必ず、つばが広い帽子をかぶったり、サングラスをかけたり、日傘を使うなど、
うっかり日焼けをしないようにする心がけることが大切です。
☆ 美白化粧品を使った美白ケアは・・・
多くの女性が、突然、顔にあらわれた茶色のシミを見つけた時に、
まずは、美白化粧品の使用を考えると思いますが、残念ながら、
美白化粧品は漂白剤のようにシミを消して肌を白くしてくれるものではありません。
基本的に美白化粧品は、これから作られるメラニン色素をできるだけ抑えるという
働きなので、シミの予防として使うことです。
ですが、「紫外線の強い春から夏の期間だけ使用する・・・」という甘い考えでは、
美白ケアにはなりません。
紫外線は、1年中、地上に降り注いでおり、
雲や窓ガラスを通過する紫外線もあります。
美白化粧品は、毎日の美白ケア習慣とし、室内にいる時も注意するなど、
1年中使い続けることが大切です。
また、作られてしまったメラニン色素の排泄を促すケアとしては、
余分な角質をはがすケアのピーリングが効果的です。
このように、紫外線のアンチエイジング対策を施して、
肌老化を少しでも食い止めましょう!